NHK教育『すくすく子育て』で放送された  
子どもの発熱に関する内容の要約です。  
有益な情報がたくさんあります。ご参照ください。
   
 
 
 

生後3か月位までで、38℃以上の発熱が出たら急いで受診を。 
特に、生後1か月未満は、夜間で緊急外来しかないような場合でも、
早めに、24時間以内には受診して下さい。

 

発熱(38℃以上)時の緊急度の目安 
 0〜3か月:機嫌が良く、ミルクが飲めていても、24時間以内に 
       受診しましょう。 
 4〜5か月:機嫌がよく食欲があるなら、急ぐ必要はありません。 
       夜間の場合、翌日には受診しましょう。
 6か月以降:緊急度は低くなります。機嫌や食欲に問題なければ、
 
       あわてて受診せずふだんとどう違うか様子を見ましょう。
 
 

 

 
 

 

    

38.5℃は目安。つらそうなときに使う。
熱があっても、元気なら使わなくても良い。


解熱剤は、そもそも病気を治す薬ではありません。解熱剤は「鎮痛解熱剤」といって、熱によるつらさや痛みを和らげます。本人が熱のせいでつらい、頭が痛いなど痛さを感じているようだったら使ってみましょう。
38.5℃以上とよくいわれることもありますが、そこにこだわる必要はありません。39℃でも平然としているなら使わなくてもいいし、38.4℃でもつらそうであれば使ってもよいのです。38.5℃は目安なので、つらそうだったら、お薬のメリットがありそうだったら使いましょう。
 
 

解熱剤の上手な使い方は?

 

生活のリズムを整えるタイミングで使う

 

解熱剤は生活を楽にするために使いましょう。
子どもの熱は夕方から夜にかけて上がる傾向があります。上がりきったところで解熱剤を1回使うとよいと思います。

 

 

 

高熱が出ると、脳に障がいが出る? 

 高熱が出るから障がいが残るようなことはありません。障がいが残るような重い病気の多くに高熱が出るのです。

(換言すれば、「突発性発疹で高熱が出ても、その後に障がいを残すことはありませんが、髄膜炎での高熱の際、治療しなければ、障がいを残す可能性があります」と言うことです)

 

 

●発熱時のホームケア 
熱が出たときのホームケアを確認しておきましょう。

 

・熱の出はじめ、熱が上がっているとき
手足が冷たく悪寒がしているうちは毛布などで温めます。

 

・熱が上がりきったら 
室温を少し下げ、薄着にして体を冷やします。脇の下、首、足の付け根を冷やすと効果的です。

 

水分補給も大事です。脱水症状にならないよう、水、お茶、赤ちゃん用イオン飲料などを、少しずつあげましょう。

 

 

 

一般的には、子どもの発熱は1~2日目が高く、3~4日目になると下がってきます。
1日で下がることもありますが、2~3日目の夕方になると上がると考えていたほうが、心の準備ができて慌てずにすみます。

 
 


 

熱が出て1日目だと発熱以外の症状がなく、医療者にとっては正確な診断への手がかりがありません。2~3日目になると、おおよそどのような病気なのかがわかってきます。ですので、特に初日は、発熱以外の症状がなければ少し様子をみてもよいと思います。
とはいえ、初日でも心配であれば遠慮なく病院に行ってください。
高熱が2~3日続いたり、熱がだんだん上がっている場合は、そのタイミングで受診してください。

  


 

 

 
高体温には「発熱」と「うつ熱」がある
 
体温が高くなる高体温は、ウイルスなどに対する反応で体温が上がる「発熱」と、周囲の環境の影響を受けて体温が上がる「うつ熱」という状態があります。高い気温や室温、布団や厚着などで、体温の調節が妨げられ、子どもの体温が高くなることがあるのです。
 
うつ熱はどう対処すれば?
着るものを大人より1枚少なくします。また、冬など寒いときは、手足が気になると思いますが、出ていても大丈夫です。そのことで、体温の調節もしやすくなります。

熱を測るタイミングにも気をつけましょう。泣いたあと、走るなど運動のあと、外から帰ってきたとき、お風呂あがりなどは、どうしても体温が高くなってしまいます。15~30分おいて測るようにしてください。

 


 

 
ぜんそくなど、病気によっては男の子が多いことがあります。 ですが、発熱や風邪に性別の差はありません。

 


 

 

子どもは、急激に熱が上がると「熱性けいれん」を起こすことがあります。
日本では、熱性けいれんが起きる確率は8%くらいです。遺伝的要素が大きいといわれています。

 

けいれんが起きたら、次のように対処しましょう。

<けいれんの対処法>

・まず、服をゆるめて、顔を横向きにして、静かに寝かせる
・けいれんが何分続いているか、時間を計る
・体のどの部分から始まったか、左右の差はあるかなど、よく観察する
・口にものを入れない、体をさすったりゆすらない
・落ち着いたら体温を測る
・5~10分以上続く場合は、救急車を
 
※動画を撮影しておくと診察のときに役立ちます